グランドスタッフとして働く楽しさ

これまで、グランドスタッフとして働きたいと思った場合、どのような選択肢(雇用体系、会社の種類)があるのか、また、実際にどのようなことを業務として行っているのか、といった視点でお伝えしてきました。

グランドスタッフとして働く楽しさ

今回は、国際線グランドスタッフ業務として働くやりがい、楽しさというポイントで、お送りしたいと思います。大きく分けて、以下のようなことが挙げられます。

  1. 非日常の世界
  2. 多文化、多国籍のお客さまと触れ合える
  3. 飛行機のすぐ側に行ける、機内にも入れる
  4. 臨機応変な接客対応力が身につく

1.非日常の世界

なんといっても、これが一番大きいと思います。特に国際空港にいると、出発便や到着便のアナウンスが聞こえ、多様な国籍の旅客が往来する雰囲気は、オフィスワークでは味わえない楽しさがあります。

私は飛行機が好きですので、空港勤務時代、休憩時間も展望デッキで飛行機を眺めたり、写真を撮ったりと、楽しんでいました。

休憩中、地元には出店していないお店で、何かを食べたり、買ったりしたりできるというメリットもあります(これはすぐに飽きてしましますが。)

グランドスタッフとして国際空港で働くということは、一般的には旅に出る人だけが味わえる開放感を日常的に味わえるという大きな魅力を持っています

2.多文化、多国籍のお客さまと触れ合える

例えば香港行きの便を担当するとします。当然、旅客は香港人、日本人が多いと思います。しかし、香港を経由して母国に帰られる旅客など、様々な国籍の旅客が搭乗します。

私は様々な言語を習得することが好きなのですが、自分が習得中の言語を母語とする国の旅客に話しかけたりすると、とても喜んでくれたりと、日本に居ながらにして、多文化と触れ合える機会が多々あります。

私は空港のすぐ側に住んでいたのですが、自宅からわずかな距離にある空港で、こんなに非日常な経験ができるのは、よく考えれば不思議で、貴重な機会だと我に返ることがありました。

要は「お国柄」が見えるといういうことです。楽しいこともありますが、大変なことも多々ありますね。

3.飛行機のすぐ側に行ける、機内にも入れる

グランドスタッフは、到着便、出発便の機体のすぐ側に行きます。クルーとの打ち合わせ、情報共有のために機内に入ることも多々あります。一般の人にとってそうした経験ができるのは、仕事や旅行で航空券を持ち、旅客として飛行機に搭乗する場合だけですね。

前述した旅客のお国柄とも関連するのですが、外国キャリアの飛行機は、キャビン(客室内)に入るとまさしくその国の空気、匂いを味わうことができます。私はそれが特に大好きでした。香港のキャリアは香港匂い、フィリピンのキャリアはフィリピンの匂いが本当にします。

出発の直前に機内にいるときには、そのまま自分も海外に連れていって欲しい、と何度も思ったぐらいです。

4.臨機応変な接客対応力が身につく

これについては、直接的な魅力だとは言えません。

しかし、グランドスタッフは分刻みのスケジュールで次にやらなければならないタスクを把握し、次の展開に備えて準備し、動くことが求められます。国際線の場合、旅客の国籍も様々です。

多種多様な旅客への接客経験+マルチタスク

グランドスタッフの仕事を、日々能動的にこなしていれば、上記のようなスキルを身に着けることができます。

私の場合、現在は空港を離れて別業界で働いていますが、多くの外国人を相手にする業務に従事しています。グランドスタッフ時代に培ったこの能力は、今でも存分に活きています。