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MELとは?
航空機のMEL(Minimum Equipment List)とは、日本語では運用許容基準と呼ばれます。航空機は膨大な部品から成り立っていますが、運航する際、そのすべてが安全に関係する訳ではありません。航空機を運航するにあたり、必ず作動していなければならないものをまとめたリストがMELです。
もちろん、エンジンやランディングギアであったり、故障が生じてしまうと安全な運航が出来なくなってしまう部品はMELに入ることはありません。
グランドスタッフも、業務中に聞くことがある単語です。
地上職の中でも整備さん、運航管理部(ロードコントロール)といった部署の方には、お馴染みの用語です。
「ここが故障しているけど、MELに載っているから運航はできるらしい。」といった会話も、私も業務中に耳にしたことがあります。
※アイキャッチ画像は、無料画像のPixabay→https://pixabay.com/ja/よりお借りしました。
MELには具体的にどのようなものが含まれている?
それでは、MELを具体的に見てみましょう。
下の表右上の、Master Minimum Equipment List(MMEL)は原運用許容基準とも呼ばれ、MELの基になるものです。MMELがまず航空機メーカーにより作成され、その後は国毎、エアライン毎に更にMELが作成されます。
2番目の行を見てみましょう。Cはカテゴリーというもので、故障している部品が修理されるまで、何時間まで修理されないまま容認されるかという基準です。
ランディングライト(着陸灯)の場合を見てみましょう。右の4は機体に装備されている数、右の2は運航に必要な数です。着陸等は仮に作動しなくても、日中の運航であれば許容されるということですね。
上記の例だと、カテゴリーCですので、240時間以内に修理する必要があります。
まとめ
いくら安全に直接影響しないものでも、PAXとしては気分のいいものではありませんね。もちろん、運航会社にとってもそうだと思いますが。あくまでも、いますぐに修理しなくて良く、持ち越しができるというだけの基準です。
グランドスタッフとしても、整備さんや運航関係の部署の方との会話で出てくる用語ですので、簡単にどのようなものであるかだけでも抑えておくといいと思います。