AOG(Aircraft on ground) 定期便編

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AOG(Aircraft on ground)とは?

航空機が地上にいる状態、つまり航空機が故障していて飛べない状態を意味する単語です。故障すればメンテナンス作業が必要になりますので、対応には時間を要する場合が多いです。

グランドスタッフとAOG対応

飛ぶはずの航空機に故障が発生した場合、まずは空港にスタンバイしているメンテさんが出動し、対応にあたります。

しかし、私がメインで担当していた東アジアのLCCは、私の勤務空港にはメンテスタッフを配置していませんでした。ではAOGの場合どうするかと言うと、別のエアラインの整備士に依頼していたのです。

他社にメンテを依頼するということは、融通が利きにくい面があります。依頼してから、対応してもらえるまでに1時間程要することもざらでしたので、メンテと聞いた瞬間DLYが確定するようなものです。

そうした理由もあり、搭乗待ちのPAXに対し、「機材整備」との情報を伝えるのは、ギリギリまで控えていました。極力、「機内準備のため」などとお茶を濁す訳です。

どうか一刻も早く解決して欲しい、冷や冷やした瞬間も多数でした。PAXの矢面に立つグランドスタッフにとっては、本当に胃が痛くなる時でした。

空港にスタンバイしているメンテさんで対応できれば良いのですが、それでも解決できない場合、別の空港からパーツを取り寄せ、修理することもあります。

私の担当便ではなかったのですが、香港からパーツを取り寄せ修理、といった事例も聞いたことがあります。こうなってしまうと、自社の次便や他社便へ振替といった大幅な変更を強いられることになります。ホテルの手配も必要となります。

AOGはCREW、PAX、グランドスタッフ、グラハンスタッフといった関係者全員が不幸になるアクシデントですので、最悪ですね。

まとめ

今回はAOG定期便編をお送りしましたが、次回はプライベート・チャーター機のAOGではどのような対応が必要になるのか、というトピックをお送りします。

プライベート・チャーター機AOGが発生すると、ハンドラーとしては、スロットやスポットの調整をCAB(航空局)と行うことが必要となったりと、オペレーション関連の調整が必須です。

グランドスタッフとはまた異なる、AOGの対応方法について、お送りする予定です。

※アイキャッチ画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。