国際情勢は国際線定期便と密接な関係があります。これは、航空業界で働く人のみならず、ビジネスである国と深いつながりがある方々にも必須の情報ですね。
国際線の欠航(フライトキャンセル)
この記事を書いている2020年2月現在、国際線定期便に最も影響する国際情勢として、コロナウイルス(COVID-19)が挙げられます。
最初は中国湖北省、武漢が発端でしたが、現在は世界中に広まっています。
このような情勢の元では、単に武漢-日本便のみならず、中国へ渡航を控える動きが出て、中国の他都市と日本を結ぶ便にも重大な影響が出ています。
香港航空、キャセイパシフィック航空では、自社便に大きな影響が出て、社員に無給休暇を呼びかるなどの動きがあります。(※ニュース記事へのリンクは、数ヶ月には切れる場合が多いため、あえて貼っていません。)
前述のように国際情勢の変化は、国際線定期便にも重大な影響を及ぼします。そしてインバウンドの訪日客の減少は、国内線定期便にも少なからず影響を及ぼしますね。
今回のコロナウイルスも、事前に予期できない性質のものですし、本当に厄介ですね。
また中国や韓国と日本は、政治情勢が安定しているとは言いがたいです。2019年秋頃から、GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)をめぐり、日韓関係は難しい局面にありました。
地方空港では国際線定期便が少ないところも多いです。
例えば、大分空港では以前、t-way航空がソウル、プサンといった複数の韓国の都市を結んでいましたが、日韓関係悪化でこれらの便は全て2019年8月をもって運航停止、大分空港から海外を結ぶ定期便は0となりました。
幸い、ソウル便は2020年4月16日から再開とのことです。
航空業界に1年契約のスタッフが多い理由
こうした情勢に煽りを受けるのが、グランドスタッフを含む、国際線定期便をハンドリングするスタッフです。いきなりフライトがなくなれば、グランドスタッフ、ランプスタッフを始め、多くのスタッフの仕事がなくなります。
航空業界では航空会社本体も含め、1年毎に契約を更新するスタッフがかなりの割合を占めています。これは、航空業界が国際情勢に極めて影響を受けやすいという事実を反映したものではないかと、私は考えています。
スタッフを1年契約にしておけば、こうした情勢の変化に対し、会社の経営状態悪化を理由とした雇い止めができるという訳ですね。働く側としては、たまったものではありません…
まとめ
航空業界では特に、働こうとしている会社、または働かれている会社を取り巻く情勢には、よく注意する必要があります。グランドハンドリング会社も、受託元の航空会社から契約を打ち切られるということがよくあります。
グラハン会社であれば、多くの航空会社から仕事を請け負っている会社を選ぶ、航空会社であれば、日本との関係が安定している国の会社を選ぶといっ方法で対策をするのも手ですね。