ゴーアラウンド(着陸復行)

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ゴーアラウンド(着陸復行)とは

航空機が何らかの理由で着陸を辞め、再び上昇することです。このままでは、安全に着陸ができないと運航乗務員が判断した場合、または航空管制官がそう判断した上で航空機に指示し、行われるパターンがあります。

ゴーアラウンドが行われる理由とは?

ゴーアラウンドが実施される理由として、以下のような場合が挙げられます。

  • 強い横風や後方からの強風の場合。
  • ウインドシア(Windshear)が発生した場合。ウインドシアとは、風向や風の強さが急激に変化する事象です。
  • 着陸予定の滑走路の閉鎖
  • 着陸予定の滑走路にまだ航空機がいる場合。

ゴーアラウンドの事例

以下、複数のゴーアラウンド事例をご紹介します。

徳島空港での作業車両の存在失念による例

まずは2015年4月、徳島空港に着陸しようとしていたJAL機が、滑走路上に作業車両を発見し、ゴーアラウンドしたというインシデントです。

作業車両が実施していたのは、電気設備の保守作業なのですが、管制官はまだJAL機が到着までまだ時間があると思っていたそうです。その後、管制官は作業車両の滑走路上での存在を失念し、着陸許可を出してしまった結果、当該JAL機の運航乗務員が作業車両を発見し、ゴーアラウンドに至った例です。

https://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/p-pdf/AI2016-4-1-p.pdf

滑走路への無断侵入による例

2019年7月、那覇空港でアシアナ航空機が管制官の指示を誤認し、滑走路に侵入しました。その結果、着陸態勢に入っていた日本トランスオーシャン航空機がゴーアラウンドしました。

管理人が目撃したゴーアラウンド

管理人が羽田で撮影を行っていた、2021年5月15日、JL434便(松山発羽田行き)のゴーアラウンドを目撃・撮影しましたので、そのご紹介です。

※画像はFlightradar24よりお借りしました。

遠目から、機体が風に流されている様子がわかりました。

無事着陸かと思いきや…

再び上昇してしまいました。

千葉県上空をぐるっと旋回し、再び羽田へ。 ※画像はFlightradar24よりお借りしました。

結局STA(時刻表上の到着予定時刻)よりも、25分ほど遅れて到着しました。当日は風が強く、撮影しながら機体が風に煽られる様子が分かったのですが、ゴーアラウンドまでに至るとは思いませんでした。

今回は用語解説編です。 グランドスタッフが最初の段階で習う用語でもあり、もう少し早い段階でこれらの用語を解説すべきでした。 ※出...

まとめ

PAXとして搭乗している際、ゴーアラウンドに遭遇すれば、20分~30分ぐらいのDLY(遅れ)が生じてしまいますので、遭遇することは避けたいですね。私は搭乗している際、まだ遭遇したことはありませんで、この先も遭遇しないよう、願うばかりです。

ゴーアラウンドするということは、着陸上何らかの危険や支障があるとのことですので、あまりいい気分はしないですが、もし機上で遭遇した際には、この記事でお伝えできればと思っています。

※冒頭の画像は、無料画像のPixabayからお借りしました。