PAXドアクローズ、ブロックイン、ブロックアウト

今回は、用語解説です。

グランドスタッフが頻繁に使用する用語でもありますが、航空知識とも言えると思います。

PAXドアクローズ(パッセンジャードアクローズとも言います。)

PAXが乗り降りするドアです。PBB(Passenger Boarging Bridge)、ボーディングブリッジを抜け、飛行機に搭乗する際、皆さんも通られる場所です。

旅客グランドスタッフは、ボーディング開始、終了といった時刻を各便ごとに記録します。

これを、出発、到着後に航空会社に報告するわけです。

旅客の仕事は、出発の場合、チェックインから始まり、PAXドアクローズまでが責任範囲と言えます。

各航空会社は、DLYコード(ディレイコード)と呼ばれるコードを設定しています。このコードは、DLYした理由を表すものです。例えば、メンテナンスやパッセンジャーハンドリングといった理由があります(PHと略していました)。

例えば搭乗予定のPAXを捜索するのに時間がかかり、PAXドアクローズが遅れたとします。そういった場合はPHというDLYコードが付いてしまいます。とにかく、旅客グランドスタッフは、必死でPAXドアクローズを定時で行おうとします。これは、担当旅客チームの評価に影響するからです。

ブロックイン(スポットイン

航空便の到着時刻として一般の方が想像しやすいのは、着陸時刻ではないでしょうか。

しかし、グランドスタッフが到着時刻とみなすのは、このブロックインの時刻です。

ブロックインとは、航空機がスポット(駐機場)に入り、停止した時刻を指します。

ブロックアウト(スポットアウト)

ブロックアウトも、離陸時刻ではなく、航空機がスポット(駐機場)から動き出した時刻となります。前述のPAXドアクローズ後は、DLYしても旅客チームの責任ではありません。しかし、担当チーム皆が望むのは、定時出発です。

例えば18:00出発の便が18:00に離陸ではなく、スポットからプッシュバックして動き出せば、それは定時出発となります。

出発グランドスタッフは、ブロックアウトした航空機を見送ってからオフィスに戻ります。

そこで、担当便が離陸するまで見届けます。何らかの理由で戻ってくることもありますので、飛ぶまでは待機するわけです。

無事に滑走路から離陸した瞬間、安心して気が抜けますw

グランドスタッフの仕事は、特に担当便が定時で出発し、無事に離陸したときは本当に達成感があります。航空機のハンドリングは、旅客だけではなく、ランプさん、運航管理の部署など、多職種が連携して行っています。

担当便が定時かつ無事に出発できる瞬間が、グランドスタッフとして私は一番好きでした。