出発、到着時刻に関する用語

今回は用語解説編です。

グランドスタッフが最初の段階で習う用語でもあり、もう少し早い段階でこれらの用語を解説すべきでした。

※出発時刻は飛行機が駐機場から動き出したブロックアウト時刻

到着時刻は飛行機が駐機場に入ったブロックイン時刻を指します。

これらについては過去の記事でご紹介していますので、よろしければご覧ください。

PAXドアクローズ、ブロックイン、ブロックアウト

今回は、用語解説です。 グランドスタッフが頻繁に使用する用語でもありますが、航空知識とも言えると思います。 PAXドアクローズ(...

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STD(Scheduled Time of Departure)

予定上された出発時刻です。航空券を買おうして販売サイトで検索すると、HND00:00発、NRT09:00発といった時刻表が出てきますね。これがSTDです。

STDは様々な理由で変更になることがあります。例えば、使用する機材の到着遅れがわかっている場合が挙げられます。

私が経験したのは、現地の空港出発が台風で遅れたときです。数時間遅れて現地空港を出発し、自分の勤務空港へ遅れをもって到着することが事前にわかりました。

到着してから、到着PAX降機、到着バゲージの取り卸し、燃料補給、出発バゲージ搭載、出発PAX搭乗といった一連の作業に必要な時間を見積もり、STDを変更するのです。

この作業を、STDセットと言います。

STDを予定より早める場合もあります。私が見たことがあるのは、他社便です。その便はイミグレ―ションから一番離れたゲートを使用していたため、STDを時刻表上のものより10分早く設定していました。PAXが遠いゲートにも早めにSHOW UPしてくれるよう、心理的効果を与えるようにしているのだと思います。




STA(Scheduled Time of Arrival)

STAもETAと同じように、予定された到着時刻です。

時刻表に表示された到着時刻ですね。

ETD(Estimated Time of Departure)

出発予定時刻です。これは前述のSTDとは違い、実際の個々の便の出発予定時間を指します。

例えばA航空243便のSTDが15:00だったとします。しかし本日、2020年3月4日に関しては、使用機材到着遅れなどで出発が遅れそうな場合、16:00になったりすることがあります。

そのように、実際の状況から計算される出発予定時間となります。

ETA(Estimated Time of Arrival)

到着予定時刻です。実際に飛行機が空港を出発すると、到着空港に情報が送られます。

到着担当のときは特に、ETAは必須の情報です。ETAに合わせてシップサイドに行き、作業をするからです。まだ現地の空港を飛んでいないというときなど、非常に気になってしまいます。ETAを信じすぎることも禁物で、多くのグランドスタッフは航空機の現在地が分かるFlightradar24というアプリを使っています。

実際には早く着く、遅く着くということが沢山あります。ターミナルに近い滑走路に着陸すると早くなったりといった例があります。私も以前到着担当の際、担当便が普段と同じように少し遠い滑走路に着陸するかと思っていたら、ターミナル直近の滑走路に降り、シップサイドまで走ったこともあります。

到着時には、余裕を持って作業にあたりたいですね。

ATD(Actual Time of Departure)

実際の出発時間です。

ATA(Actual Time of Arrival)

実際の到着時間です。

まとめ

以上、航空機のハンドリングには必須の用語でした。入社時の研修で教わったのが懐かしいです。