今回は、航空知識編です。
用語の解説、そしてそれらの用語を、グランドスタッフがどう使うかという事例も併せてご紹介しています。
ランプ
航空機が駐機されているエリアを指しています。ランプ担当のグランドハンドリングスタッフは、ランプさんとも呼ばれます。荷物の搭降載を行なったり、プッシュバック、トーイング、PAXが乗り降りするステップ車を設置したり、という作業を行うスタッフですね。作業を行うのがランプエリアなので、ランプさんと呼ばれています。
ランプは別名、エプロンとも呼ばれます。
ランプエリアでは、航空機を支援するあらゆる作業が行われます。燃料補給やケータリングもそうですね。様々な飛行機が行き交い、作業には安全に最新の注意を払うことが必要です。
グランドスタッフも、ランプエリアに降りることがあります。例えば、出発便のボーディング終了間際に、キャビンに入りきらないサイズのバゲージをPAXがゲートに持ってきた場合に、それらをランプさん(ロードマスターと呼ばれる荷物の搭降載責任者)に渡す必要がある場合です。ランプさんがゲートにそういったバゲージを取りに来てくれることもありますが、グランドスタッフが航空機のすぐ側まで行き、届ける場合もあります。
スポット
航空機が駐機する個々の場所です。
車の駐車場にも、各スペースに数字やアルファベットで番号が振られているのと同じです。
空港にも、108番スポット、141番スポットといった、各駐機スポットに番号が割り振られています。
スポットには、税関の許可の関係で、国内線の航空機だけが使用できるスポット、国内線と国際線両方が使用できるものがあります。その他、同じく税関絡みで、荷物、貨物のみを搭降載できるスポットがあります。
PBB(ボーディングブリッジ)が取り付けられているスポットは、PBBスポットとも呼ばれます。PBBスポットは単に「ゲート」とも呼ばれます。例えば、142番スポットがPBBスポットであれば、142番スポット=142番ゲートというわけです。
グランドスタッフも、担当する機体がどこのスポットに入るか、必ず確認する必要があります。どこに駐機されているか分からなければ、ハンドリングは不可能ですね。
私が勤務していた時代も、便がDLYするとスポットの変更はしばしばでした。
ゲート(スポット)に向かおうとして他のスタッフと向かっていたら、急遽ゲートが変更となり、急いで向かったこともあります。旅客のグランドスタッフにとっても、ハンドリングする上で、最も重要な情報と言えますね。
スロット
飛行機の発着時間枠です。
例えば、13:00にHNDに到着し、15:00にHNDから出発するという許可のことです。
航空機が発着するには、当然国土交通省航空局(CAB)というお役所の許可が必要です。
何時何分に発着しますよ、という時間枠がスロットです。
旅客担当のグランドスタッフは、それほど使わない用語かと思います。
運航管理の部署では、その便が遅れた場合、スロットを遅い時間のものに変更する作業をしたりします。旅客グランドスタッフは直接、スロット調整に関わることはありませんので、そのような用語があることを把握しておくだけで大丈夫だと思います。
スロットについては、上記の記事もご覧ください。スロットの許容範囲(多少遅れたり早くなっても良い)の話題です。ハンドリングでの活用方法について、書いています。
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