エティハド航空では、非接触型の次世代チェックイン機を使用する予定とのこと。グランドスタッフと言えば、空港でPAXと直に接する最前線の接客業務従事者です。しかし、その概念を大きく変わる時期が、すぐそこに迫っているのかもしれません。
※アイキャッチ画像は、Elenium社サイトよりお借りしました。
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非接触型の次世代チェックイン機
エティハド航空は、Elenium Automation社が開発中の、非接触型の次世代チェックイン機を使用する最初のエアラインとなる予定とのこと。
パスポートの顔写真があるページを開いてカメラにかざすと読み取りが可能で、チェックイン機がPAXの体温測定も可能とのこと。
もちろん、グランドスタッフとは遠隔で結ばれ、スタッフのアシストを求めることもできます。
非接触型のチェックイン機が変える、グランドスタッフの働き方
Elenium社が開発するチェックイン機は、グランドスタッフが空港の現場にいなくてはならないという従来の概念を大きく変える可能性があります。PAXの声と頭の動きで操作が可能で、指で触れる必要がなく、しかもスタッフとの直接接触もない。2つの意味で非接触のチェックイン機です。
同社はバゲージのセルフチェックイン機も開発しており、これと組み合わせると、グランドスタッフはカウンターにいる必要はなくなるでしょう。
もはや、コールセンター業務のようなものですね。チェックイン機のカメラとマイクを利用し、遠隔アシストができれば、グランドスタッフが在宅勤務ができる可能性すら出てくるのではないでしょうか。
さすがに搭乗ゲートには、スタッフが必要かと思いきや、自動化ゲートも開発されているようです。
顔認証システムを搭載し、2秒以内にPAXを認証可能とのこと。
これらの機器を利用すれば、基本的にはグランドスタッフは遠隔対応とし、機器の不具合に備えてごく少数の人員を配置しておけば、事足りるでしょう。
まとめ
グランドスタッフは、現時点では早朝深夜の通勤が必要な過酷な職種です。しかし、自動化システムでグランドスタッフが不在のカウンターやゲート業務が実現し、リモート勤務が可能になれば、そういった通勤もなくなるか、非常に少なくて済む可能性もありますね。
グランドスタッフの雇用に影響する可能性もあるでしょうが、コールセンターのスタッフの雇用も未だに多数存在することを例に考えると、遠隔でPAXをサポートするという業務は、そう簡単に消滅しないのではと考えられます。
非接触型チェックイン機の開発動機は、新型コロナウイルスの感染拡大があります。今後は、グランドスタッフとの接触自体が、リスクとしか捉えられなくなるのかもしれません。
直接接触がないことは、グランドスタッフにとってもPAXにとっても理想であることは間違いないでしょう。味気ない言うこともできますが、グランドスタッフの働き方を良い意味で変化させる可能性もあり、今後も要注目と言えます。