グランドスタッフの新人研修とは(1)

今回は、グランドスタッフの新人研修について見ていきましょう。

航空会社、グランドハンドリング会社といった会社の種類があることは、以前の記事でもお伝えしました。特に、グランドハンドリング会社はスタッフの出入りが激しく、社員のうち、新人が占める割合が非常に高い会社もあります。

新人研修でやること

航空保安、空港のセキュリティについて

空港が一般の仕事と大きく異なる点は、航空保安ならびに空港のセキュリティについて、ルールを熟知し、厳守することが求められる点です。グランドスタッフは、航空保安や空港の安全の一翼も担っています。

下記のような保安に関する事項の習得が、グランドスタッフとして最も大切なことと言えます。

ランプパス

特にグランドスタッフは、入社後、立ち入りが制限されたエリアに入ることができる、「ランプパス」という空港内の通行証を貸与されます。

ランプパスを取得するには、税関が主催する「税関講習会」に参加した上、身分証明書のコピーや、職歴や学歴を記載した履歴書を税関に提出するという作業が必要になります(所属会社)。

ランプパスは、一般の人は立ち入りができないエリアに入れますので、落としたり、紛失したりといったことは絶対にあってはなりません

従業員専用エリアへの出入り

グランドスタッフは、従業員専用エリア内にある事務所に出勤します。従業員専用エリアへの入り口となる扉には、暗唱番号を入力したり、ランプパスをかざすと扉が開錠される仕組みになっています。暗唱番号を入力時に、背後に不審者が立って、手元を覗きこもうとしていないか注意が必要です。また扉を開錠後、明らかに従業員とは思えない不審者が一緒に入ろうとしていないか、にも注意が必要です(連れ込みと呼びます)。

航空保安(2つの保安エリア)

前述のランプパスとも関連するのですが、国際線のターミナルは、

出発エリア(これから出国する出発便のPAX、CREWが通る動線)

到着エリア(これから入国する到着便のPAX、CREWが通る動線)

到着エリアはダーティーエリアとも呼ばれます。理由は後述します。

以上の2つに厳密に分かれています。

混在防止

上記の2つのエリアにいるPAXやCREWは、混じりあって存在することは絶対に許されません。特に出発エリアに入るためには、厳格な保安検査を受ける必要があります。

それに対し、到着エリアにいるPAXやCREWは、各フライトの出発地空港で保安検査を受けているものの、到着地空港で保安検査を受けているわけではありません。

保安検査を受けていない、到着エリアのPAX等が、厳格な保安検査を受けた出発エリアのPAXと混じってしまうことは、航空保安への重大な脅威となります。

例えば到着エリアから出発エリアにグランドスタッフが移動する際、国際線乗り継ぎの動線(例えば、マニラー羽田―サンフランシスコ)といった国際線から国際線へ乗り継ぎをするPAXが使用する動線を使用します。ここでは、出発エリアに入るときと同基準の保安検査を実施しています。

実はこの国際線乗り継ぎの動線を通らなくても、物理的には到着エリアから出発エリアに入る動線が存在します。しかしそれは航空保安と空港のルールに反する、重大なルール違反です。

まとめ

空港には、航空機に搭乗するPAXやCREWの安全を守るため、ルールが厳しく決まっています。上記のルールを守れなかったため、謹慎処分となった同僚もいました。

グランドスタッフの仕事への適正で一番大切なのが、ルールをしっかりと守れる人であることだと言えます。