空港内での転職(ハンドリング会社→プライベート・チャーター機ハンドリング会社)

私は当初ハンドリング会社に就職し、空港でのキャリアをスタートしました。旅客グランドスタッフとして勤務し、担当はアジア某国のLCCキャリア2社、フルサービスキャリア1社でした。LCCキャリアについては、出発ならびに到着を担当。フルサービスキャリアに関しては、到着専門でした。

そこでは、約1年8か月程勤務しましたが、空港内で別の会社に転職することを決意しました。

ハンドリング会社勤務時の葛藤

私は上記のハンドリング会社に勤務していた時期の終盤、ゲートリーダー(搭乗ゲート責任者)を務めていました。

出発時、搭乗ゲート責任者として、ボーディングをとりまとめる役割を行っていましたので、やりがいを感じられることも多かったです。ゲートリーダーは、カウンター責任者の一歩手前のようなポジションです。もう少し経験を積むと、チェックインカウンターでの責任者となります。カウンター責任者は、旅客部門におけるフライトの責任者で、責任も重いです。

事実私も当時上司から、もうすぐカウンターの責任者となってほしいと言われていました。

しかし、私の中では葛藤がありました。それは以下のような点です。

  • 責任が重くなっても、給料は変わらない。
  • 正直、社員教育、研修がしっかりできている会社ではなかったので、責任者といってもなんちゃって責任者止まり。
  • 社員の入れ替わりが激しくて初心者層が厚すぎ、責任者としての教育が大変。

ハンドリング会社の内情

一般的なハンドリング会社における傾向として、離職率が高いということが第一に挙げられます。これまで過去の記事でもお伝えしましたが、特に24時間空港は早朝、深夜でもフライトがあるため、グランドスタッフは当然、フライトに合わせた勤務をしなければなりません。

その他にも人間関係、給与等の理由で、退職する社員が多くいます。

私が在籍していた会社でも、毎月のように退職者と新入社員がいました。入社1年以内の社員がかなりの割合を占めており、初心者の集まりのような集団でした。。。

その集団を、ごく一部の他社から転職してきた経験者、ベテランが引っ張っていたというのが現状です。

この事実をポジティブに考えると、自分が先輩社員になれる日が、他の一般企業に比べると異常に早いということです。嫌な先輩がいても、その先輩が退職する日もそう遠くないと考えて我慢すれば、1年以内にあなたが先輩になれる可能性は極めて高いはずです。

プライベート・チャーター機ハンドリング会社への転職したきっかけ

以上のような葛藤や会社の内情があり、業務自体はすごく好きだったものの、定期旅客便のグランドスタッフではなく、他の選択肢がないものかと私は悩んでいました。

Indeedやマイナビ等の求人検索エンジンを使って求人を探す日々が続きました。

そうした折に、プライベート・チャーター機のハンドリング会社求人を見つけます。プライベート機・チャーター機という存在については知っており、直感的にすごく面白そうな業務内容だと思いました。

すぐに応募した後、書類選考に通り、面接をしてもらえることになりました。

プライベート・チャーター機は、多くの方にはなじみのないものだと思います。一般的にこれらのフライトは、機体を自身や勤務する会社が所有していたり、多額の費用を払って機体をチャーターできる方のみが使用できます(チャーター便は、旅行会社経由で募集していたりで、一般方が乗るできる場合もあります。)

要は定期便ならぬ、不定期便ですね。私もこういったフライトには、ハンドリング会社時代、関わったことがありませんでしたので、正直全てが謎だらけでした。

面接では業務内容(不定期便のハンドリング内容)、勤務時間といった、一般的な面接が行われ、私としては手ごたえがあったと感じました。

面接してくれたそのプライベート機代理店から無事内定を頂き、入社することとなりました。その会社のオフィスはなんと、当時住んでいた自宅から、door to doorでわずか10分という好立地でした。しかし、その好アクセスのせいで、逆に過酷な現実と直面することになります。

この後、プライベート機・チャーター機編1に続きます。