グランドスタッフの業務(出発ゲート編)3

前回は、出発ゲートでどのようなことに注意しながら、ボーディングを進めているのかをお伝えしました。

ボーディングも終盤に差しかかってきました。

ボーディング終了まで

残りの旅客も50名を切り、ボーディングも終盤に差し掛かります。

ところで、グランドスタッフは皆、小さな無線機を携帯しています。これをトーキーと呼び、カウンターとゲートにいるスタッフ相互や、手荷物の搭載、汚水処理、飲料水補給、プッシュバックといった作業をするグランドハンドリングスタッフ(グラハン)の人たちとの連絡に活用します。

このとき旅客に対して、ファイナルコールを流すとともに(~便は只今、ご搭乗の最終案内を行っております、といったアナウンスです。)、トーキーで、「オールステーション、××便はリメイン50名です。」と言います。

オールステーションとは、直訳すれば全局になります。これはグランドスタッフはもちろん、前述のグラハンスタッフ、飛行機の重量バランスを計算するロードコントロールなどの人たちへ向けた情報発信を意味します。

ゲート担当のスタッフの一部は免税店、飲食店、お土産店のある出発エリアを、エアラインのロゴや便名の入ったボードを持って歩き、自分の担当便の旅客に搭乗を促します。

更に残りの旅客が少なくなると、ゲートコントローラー(出発ゲートの責任者)から、まだゲートに来ていない旅客の座席番号、3C(3のチャーリー)、10D(10のデルタ)などといった情報をトーキーで旅客捜索担当のスタッフに伝えます。

※ここで、チャーリー、デルタなどと言っているのは、単にC、Dというと、無線で聞き間違いを防ぐためで、フォネティックコードと呼ばれています。グランドスタッフの研修では必ず習得する項事項です。

ゲートクローズ

いよいよ、残りの旅客は数名になってきました。

しかし、当該旅客はなかなか見つかりません。ゲートからアナウンスをかけ、捜索担当のスタッフも旅客の名前を呼びながら必死で捜索します。ついに、免税店のレジにいる旅客を発見します。

「オールステーション、捜索担当の××です。3のデルタのお客さま、××番ゲート付近免税店でファウンドしました。お持ちのバゲージも少ないです。」などとゲートコントローラーに一報します。

ここでのポイントは、現在地を正確に伝えることです。また、当該旅客の荷物の量も問題です。キャビン(客室)内に入らない荷物だと、機体下の貨物室に搬入する必要もあるからです。

いよいよ最後の旅客が捜索担当スタッフとともに現れ、搭乗完了です。

ゲートでは出発直前になると、搭載書類をゲートのプリンターで印刷します。この書類には、旅客氏名、性別、パスポート番号、座席番号等の情報が記載されています。

最後の旅客が搭乗するとともに、搭載書類をCAに渡します。

全旅客搭乗の旨をCAに伝え、ついに飛行機のドアを閉じます(ドアクローズ)。

まとめ

ここまでが、グランドスタッフ(出発)業務の主な流れでした。

出発ゲートでは、本当に一刻を争うような状況になり、スタッフは皆緊張感に包まれます。

グランドスタッフというと、チェックインカウンターで接客を担当する人との印象が強いです。しかし、エアラインのルールをしっかり把握した上で、旅客の安全を確保し、フライトが定時運行できるように全力を尽くしているのです。

今後は到着編をお送りします。