接客業とうつ 駅員、グランドスタッフ時代のこと(1)

これまでの記事では、航空関係のお伝えする記事のみを書いてきました。

このブログのタイトルにもありますように、私かけるはグランドスタッフとして勤務する以前、鉄道会社で駅員として勤務していたことがあります。

今回は少し暗い話しになってしまいますが、私の駅員時代のエピソードです。接客業務に関わる皆さんや、これから関わる皆さんも、私と同じケースを経験されることがあるかもしれません。

駅員とうつ

私は大学を卒業した直後から2年程、神奈川県内のある駅で、駅員として勤務していました。改札、出札(きっぷや定期券の発行)担当、また駅全体の1日の売り上げを管理する業務の補助も務めていました。

勤務体系は朝09:00~翌朝の09:30で、拘束時間は24時間半です。実働時間は15時間です。

元々乗り物好きということもあり、鉄道も興味から就職先として選択しました。

しかし、そこで待ち受けていたのは、予想以上に過酷な勤務でした。

モンスタークレーマー

駅の改札は、電車に乗らなくてもアクセスできます(駅員が立っている有人改札のことですね)。ありとあらゆる人が改札にやってきます。

おいしいお店を教えてとか、鉄道と全く関係ない質問をされたこともあります。

答えられないと舌打ちをされたりして、不快な気持ちになったことも多々あります。

鉄道は天候、人身事故、車両故障といったトラブルで遅延することも多いです。

そんなとき、乗客に恐怖を感じます。凄まじい形相で駅員に迫ってくる乗客もいて、身の危険を感じたこともあります。

駅は開かれた場所で、いつどんな人(乗客出ない人も来るため)が来るかわからないため、私は次第に駅での勤務が嫌になってきました。

特に、終電間際には酔客も多く、自分の責任で乗り過ごしたにも関わらず、運賃を払いたくないと言い出す人もいました。

うつの症状

私は駅で乗客と接することに疲れ、次はどんな乗客が来るのかということが怖くなってきました。拘束時間が長く、出勤前日にはすごく憂鬱になってきました。

勤務前日は、寝ていても早朝に目覚めることが多く(早朝覚醒)、正直生きた心地がしなくなりました。その当時は、朝起きるのが辛く、出勤するのがやっとでした。前述の早朝覚醒と、朝起きるのが辛いというのは、うつの典型的な症状です。なぜか涙が出たり、といったことも良くありました。

そのような状態で午前中の勤務をこなし、夕方ぐらいになってくるとなぜか調子が良くなってきます。しかし、翌朝になるとまた調子が悪くなるのです。

2年目からは、自分が担当している業務の意味を全く感じられず、毎日がつまらない状態でした。好きで選んだ仕事なのに、仕事の意義を感じられないのです。

鉄道会社を退職するまで

そして、気分が落ち込んでつまらないという理由を、自分なりに解決するための策を考えました。それが転職です。とにかくひたすら今の仕事から逃れたい一心でした。

私は大学で外国語を専攻し、国際的な業務にも関心がありましたが、新卒時それとは真逆の仕事に就いてしまったわけです。駅員時代の接客経験や、英語力を生かせると考え、グランドスタッフへの転身を決意します。

結局私は2年勤務した鉄道会社を退職することとなりました。

退職(転職)か、それとも残るか

私のようにうつ状態を経験されている方も、一旦仕事を休職し、考えるという選択肢があります。うつ状態のとき、退職や転職といった、重大な決断はしてはいけないと、本当に思います。会社によっては、配置転換といった選択肢を提示してくれるところもあります。

私は決断を早まりすぎたと思ったこともあります。うつ状態のときは、楽しいといった気持ちや、やりがいを感じることができなくなります。

うつ状態で辛い思いをされている方は、心療内科(精神科)を受診して、休養が必要だという診断を受け、まずは休むということが大切かと思います。

今後その2、グランドスタッフ時代に経験したうつ編へと続きます。