中国南方航空(CZ)がA380の運航を再開

現在、世界中の航空会社が国際線の運航を大幅に減らし、現在運航している路線においても機材を小型化する流れが進んでいます。にも関わらず、超大型機材であるA380を運航を再開した、中国南方航空(以下CZとします)のニュースについてです。

広州からアメリカならびにヨーロッパ便のA380運航を再開

(記事要約)中国南方航空は、CAN(広州)~LAX(ロサンゼルス)において、2週間前からA380機による運航を再開。そして、4月4日早朝AMS到着便からCAN(広州)~AMS(アムステルダム)路線(現在週1便運航)においても、A380の運航を再開したとのことです。

https://airlinerwatch.com/china-southern-to-relaunch-flights-to-the-us-and-europe-with-its-superjumbos/

AirlinerWatch China Southern to relaunch flights to the US and Europe with its Airbus A380s (2020年4月7日付)

 

上記スクリーンショットは、全てhttps://ja.flightaware.com/(FlightAware )より転載。

確かにCZ327便(CAN-LAX)と、CZ328(LAX-CAN)については、A388(A380-800)で運航されています。

しかし、同じくFlightAwareで確認したところCZ307便(CANーAMS)、CZ0308便(AMS-CAN)については、直近のフライトはB787で運航されています。

状況は刻々と変化していますので、いつキャンセルになるのはわからないですね。A380より小さいとは言え、B787も大型機ですのでそれなりの需要はあるのでしょうか。

A380で運航している理由として推測できるもの

今回は、コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界中で旅客便が激減しているにも関わらず、未だに運航している国際線フライトはどのような路線かという話...

以前の記事で、カタール航空が自国へ戻るPAXのために、運航を維持しているという話題を扱いました。

それと同じように、アメリカ本土、ヨーロッパから中国へと戻るPAXの流動を見込んでいるのではないでしょうか。中国本土では、武漢の都市封鎖が2か月半ぶりに解除され、武漢に派遣されていた中国各地の医療チームも、それぞれの土地に戻りつつあるようです。

こうした状況から、コロナウイルスのパンデミックは、中国本土ではピークを越えたとされる見方が多いようです。今後更に状況は落ち着くと考えられますので、ひとまず現地に残って状況を見極め、中国への帰国を判断しかねていた人たちの帰国需要を想定しているのでしょうか。

http://seatexpert.com/seatmap/613/China_Southern_Airlines_Airbus_A380/

Seat Expert China Southern Airbus A380

上記サイトから、CZのA380の座席数は以下の通りです。

First 8 Business 70 Economy 428 計506席となり、かなりの収容力ですね。

LAX便、AMS便とも週1往復程度のようですので、帰国需要が増えても、小型機では座席数が限られてしまいます。CZ側は状況が徐々に収束に向かうと想定し、早期に機材を大型化させたのでしょうか。そして需要が増加した際、多くのPAXが搭乗できるようにしているのではと、私は考えました。

まとめ

コロナウイルスが蔓延している状況で、航空業界には明るい話題がありません。日々運休、機材の小型化、解雇、一時帰休という、航空業界を取り巻く状況の悪化を告げるニュースばかりですね。

そんな中、超大型機材であるA380の運航再開は、航空業界にとって明るい話題と言えるのではないでしょうか。CZ社の読み通り状況が収束し、同社のA380機のシートがフルになる日を私も心から待ち望んでいます。