PAX(旅客)の捜索

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PAX(旅客)捜索

グランドスタッフの業務の一つに、PAXの捜索があります。搭乗予定であるものの、見つからないPAXを捜索する業務です。これが重要なのです。

多数ある免税店の前を通りながら、大声で呼びかけます。

捜索の手順

ほとんどのPAXは、時間通りにゲートに来てくれますが、そうでない方も中にはいます。そこで、大多数のPAXがゲートを通過し、残り少なくなって来た際、以下の手順で捜索します。

  1. まずはアナウンス
  2. 出発エリアを隈なく歩き回り、便名と行き先を連呼して搭乗を呼びかける。

捜索時は、以下のようなエアライン名・便名・行き先が書かれたボードを持ちます。

Philippine Airlines

PR428 Manila

アナウンスは言うまでもありませんね。同時にスタッフが、出発エリア(特に免税店やラウンジ)を重点的に捜索します。中国籍の方は、特に多くのお買い物をされる方が多いです。

私も、免税店でPAXをファウンド(発見)した経験は数知れず。ラウンジも意外と多いものです。あとは、トイレの場合もあります。

発見したらゲートに無線で一報し、あとはPAXに可能な限り急いで頂きます。しかし、そうしたPAXほど、なんでもっと急いでくれないの?と思ってしまうペースの方が多いです。

捜索で不思議なこと

私や周りの同僚を含め、捜索を実施していて不思議だと思うことがあります。それは、PAXが見つかる場所を自分が既に通り、呼びかけているにも関わらず、自分が通った時は見つからないということです。

発見次第、「111番ゲート付近免税店で、4Cのお客さま、ファウンドです。」などとゲート責任者に無線を飛ばします。あれっ?、自分もさっき通ったのに。という具合です。

こういうことが多々ありますので、PAX捜索は複数で実施するのが確実です。PAXがグランドスタッフの呼びかけが聞こえる場所に移動したりするタイミングもありますからね。

結局発見できないPAXも

捜索しても、結果的に発見できない場合もあります。私が経験した中だと、PAXがベンチで爆睡していたという例があります。

いくら呼びかけても、PAXがそれに応えてくれなければ、発見には至りませんよね。そういった場合、搭乗予定の便には当然乗れないので、出国取消という手続きを行う必要があります。

今回は出国取消(出国VOID)についてです。 出国VOIDとは PAXやCREWは入国審査を経て一度出国すると、基本的には戻ることができ...

まとめ

捜索は新人も任される、重要な業務の一つです。大声で出発エリアを歩いて回るのは、最初は恥ずかしいです。しかし、PAXが見つかるか、見つからないか。これは定時出発に関わる、大切な要素と言えます。

大きな声で迅速に、捜索業務を実施しましょう。定時で出発できるかは、あなたの捜索の手腕にかかっています。

※アイキャッチ画像ならびに本文画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。