今回は、空港内(ランプ)での運転許可についてです。
旅客グランドスタッフは、基本的に所持している人は非常に少ないですが、ランプさんには必須の資格です。また、航空機の重量バランスを計算する、ロードコントロール業務の担当など、運航管理の部署の人たちも所持しています。
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CAB(国土交通省航空局)の運転試験
空港内の運転には、自動車運転免許証を所持していることに加えて、ランプパス(空港内制限区域立入承認証)を所持していることが前提となります。
その上で、CABが実施している空港内運転のための試験に合格する必要があります。
※成田空港では、NAA(成田国際空港会社)が実施しています。
試験で出題されるのは、ランプ内での禁止事項やエリア毎の速度制限、エリア毎の高さの制限など、運転する上で安全を確保するために必須な事項がメインとなります。
羽田空港の試験は、事故が近年増加中ということを受けてか、難易度が上がっています。
試験に合格すると、羽田空港の場合、ランプパスに「運転許可」というシールを貼ってもらえます。
ランプ内での運転
ランプ内で運転する際、最も重要なのは、航空機が最優先という事実です。
航空機のコクピットからの視界は限られており、タキシングの速度も速いです。航空機がランプ内の車両の動きを把握して安全を確保するのではなく、小さく小回りが聞く車両が航空機を意識し、その安全を確保できる運転をする必要があるのです。
増えるランプ内での事故
羽田空港では、前述のようにランプ内での車両の事故が増えているそうです。
24時間空港でもあり、早朝深夜の勤務も多い羽田では、過酷なシフトでスタッフが働いています。そのため、眠気による衝突や物損事故も多いと聞きました。
そのほか、自分が通行する箇所で、制限される高さを超えた車両で通ってしまい、設備にぶつかってしまうという事故もあります。例えば、沖止めスポットで使用するパッセンジャーステップ車は、車高が高いため要注意です。
WAT(機内の飲料水用のWater車)やLAV(トイレの汚水処理用のLavatory作車)も、機体に近づいて作業するため、慎重さが求められます。
ランプ業務をされる方は、特に最新の注意が必要ですね。
まとめ
空港内で運転するには、注意を払うべき事項がたくさんあります。
私も空港で運転していた際は、かなりの緊張感をもって業務にあたっていました。近い距離で見る航空機は、本当に迫力があります。飛行機好きにとっては正直、素晴らしい瞬間でした。航空機の安全を常に最優先で確保できるような運転を、いかなる場合でも心がけたいですね。
航空機の周辺での作業について、注意すべき点を、以下の記事でまとめています。
※本文画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。