前回の出発ゲート編1では、グランドスタッフが出発ゲートに到着してから、どのような準備、業務を行っているのかをお伝えしました。
出発ゲートの種類
ところで、出発ゲートには2種類あることをご存じでしょうか。
・PBBゲート
・バスゲート
以上の2種類です。
PBBゲート
PBBとはPassenger Boarding Bridgeの略で、ターミナルに接続された搭乗橋のことです。
皆さんもゲートを通ったあと、飛行機に乗り込むために、橋のような通路を通られたことがあると思いますが、それです。
バスゲート
バスゲートは、ゲートでグランドスタッフに搭乗券を渡して通過するところまでは、PBBゲートと同じです。しかし、ゲートを通った直後、バス(ランプバス)に乗って、離れた場所にある飛行機に向かいます。
私が担当したキャリアの一つは、バスゲートを使用していました。180人乗りの機体で、4台のバスを使用していました。
ゲートについての説明は以上となります。
いよいよボーディング(搭乗)開始です。
ボーディング準備
国際線では、出発の45分ないし40分前からボーディングを開始することが多いです。もちろん、シップ(機体)が到着していなければ、この限りではありませんし、シップが到着していても、機内清掃が完了していなかったりで、ボーディングが開始出来ないこともあります。空港によっては、機体への給油が完了していないと、旅客を機内に乗せられません。
出発ゲートのスタッフは、機内のクルー(コクピットクルー、CA)と打合せの上、機内の準備作業の進捗状況を見ながら、ボーディング時刻を決めます。
そろそろボーディング開始できそうだと判断したら、ゲートで待っている旅客に、ゲート前に整列してもらいます。
ボーディング開始
クルーからボーディング開始のゴーサインが出たら、ついに開始です。
キャリアによっては、ファーストクラス、ビジネスクラス、上級マイレージ会員から優先搭乗が始まりますが、私の担当していたキャリアはLCCで、ファースト、ビジネスはありませんでした。まず車いすのお客さまを機内にご案内し、そのお客さまが搭乗完了後、飛行機の列が後ろの旅客から、案内していました。
ボーディングをする際、パスポートとボーディングパスをお預かりし、再度本人確認を行います。この際、パスポートの写真の面を予め開いて頂き、マスクやサングラスは外してもらう様にアナウンスします。
ボーディングパスを預かったら、BGR(Boarging Gate Reader)と呼ばれるスキャナーにかざしてから、もぎって半券を旅客に戻します。ハンドキャリーバゲージについてもさりげなく見て、規定に収まっているかを確認します。
Webチェックインをしていてパスポートやドキュメントチェックをするためにお呼び出ししたにもかかわらず、まだ来ていない旅客はここでストップする必要があります。
本人確認、バゲージ確認、お呼び出しをしている旅客でないか、といった確認事項がいくつもあります。
また、BGRにボーディングパスをうまくかざせていないのに、旅客を通してしまうと、その旅客はシステム上、まだゲートを通過していないものとみなされてしまいます。ゲートのグランドスタッフの手元に残っている半券を再度カウントしたり、グランドスタッフが当該旅客の席に行き、実際に搭乗しているかを確認しなければならず(オンボードチェック)、大きなタイムロスとなってしまいます。
この先は、ゲート編3に続きます。