前回は、グランドスタッフの業務のうち、チェックインカウンターでの業務についてお伝えしました。
今回はチェックインが終わった次の段階、出発ゲートでの業務について見てきます。
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チェックインを終了したら
チェックインが終わった旅客(お客さま)は、保安検査、出国審査を経て、搭乗ゲートに向かいます。出国審査が終わって、ゲートに向かう瞬間は、飛行機の旅の中でも一番気分が高揚する瞬間ではないでしょうか。
免税店、飲食店、お土産屋さん。これらのお店の存在は、旅客にとって、魅力的なものです。しかし、グランドスタッフにとっては、食事やお買い物に気を取られている旅客は、出発が遅れる一因にもなります。
さて、チェックインカウンターが、出発時刻の60分前(国際線の場合、出発時刻の60分前に登場手続きを終了する航空会社が多いです。)にクローズした後のグランドスタッフの動きを見てみましょう。
※チェックイン締め切り(グランドスタッフの立場から見ると、カウンタークローズまたはカウンターカットと呼びます。)時刻は航空会社によって異なります。
例えば、キャセイパシフィック航空、大韓航空等は、出発時刻の40分前がチェックイン締め切り時刻です。
ゲート業務
チャックインカウンター業務を終えたグランドスタッフは、出発時刻の60分前に、出発ゲートに向かいます。先程、カウンターをクローズするのは、出発時刻の60分前である航空会社が多いとお伝えしました。カウンタークローズ前は、駆け込みでチェックインしようとする旅客もいますが、搭乗予定の大多数の旅客がチェックインを終え、閑散としている状態となります。
私の担当していたキャリアでは、便によって異なるものの、5名体制でチェックインを行うことが多かったです。チェックイン終盤になると、出発ゲート担当のスタッフは、担当のカウンターを閉め、早めにゲートに向かいます。
ゲート到着
出発時刻60分前に出発ゲートに到着したグランドスタッフは、ゲートの端末を立ち上げたり(チェックインシステムやBGRと呼ばれる搭乗券スキャナーなど)する作業を行います。
その他、スタンションと呼ばれる、金属の棒に細い布がついている、列を整理するためのポールを立てて準備したりします。
出発時刻までにやるべきことは、多岐に渡ります。
Webチェックイン旅客の呼び出し
Webチェックインができるキャリアでは、チェックインカウンターを経由せずに、直接ゲ
ートに向かうことが出来たりします。パスポートで本人確認をしたり、ドキュメントチェ
ックをチェックインカウンターと同じように行います。
ハンドキャリーバゲージのチェック
LCCでは特に、ハンドキャリーバゲージ(機内持ち込み)の荷物の規定は厳格に決まっています。持ち込みできる個数、サイズ、怪しければ重さもチェックします。
私の担当していたキャリアは、日本でお土産を大量に買う旅客が多く、カウンターでは持ち込みの規定を満たしていても、免税店でまた大量に買い物をして、規定を超えていることが多々ありました。
※このような場合、追加料金を徴収するキャリアもあれば、無料で預かるキャリアもあります。私の担当キャリアでは、カウンターで荷物の重量・容量オーバーがあれば料金を徴収するのに、ゲートで同じようなケースを発見すると、無料でチェックインするという扱いでした。一見、不公平ですが、出発時刻が迫っている中、料金を徴収するとDLYにつながる可能性が高いからだと思います。また、払う、払わないで旅客とグランドスタッフが押し問答になることも避けたいです。
長くなりましたので、ゲート編1はこの辺で終了し、ゲート編2に続きます。