現在の航空業界への転職・就職と空港のブラック企業

今回は現時点での航空業界への転職・就職についてと、私が空港での転職活動において遭遇したブラック企業についてです。

航空業界求人の状況(2020年3月現在)

この記事を執筆している2020年3月25日現在、COVID-19(新型コロナウイルス)の影響で、世界中の航空会社に影響が出ています。大部分の国際線フライトは運休となっており、グランドハンドリング会社の大半も、業務がない状態となっているのではないでしょうか。

この状況が続けば、各国政府による支援や、航空会社による何らかの支援がなければ、2020年末までには大半の航空会社は倒産するという見方もあります。

https://abcnews.go.com/Business/major-airlines-bankrupt-end-year-action-industry-group/story?id=69625765

ABC news Major airlines could be bankrupt by the end of the year without action, industry group warns

しかし、私がindeedで羽田空港国際線の求人を検索したところ、グラハンスタッフ、旅客グランドスタッフ、保安検査員といった複数の求人を見つけることができました。この状況下で本当に採用できるのか、という点には非常に懐疑的です。昨日(3月24日)には、2020年8月に当初予定されていた東京オリンピックの開催が、1年程度延期が極めて濃厚となりました。

コロナウイルス流行以前から予定されていた、2020年3月29日の羽田空港国際線大増便に備え、特にグランドハンドリング各社では、昨年頃から大量採用を予定していた会社も多いです(各社求人広告にて確認)。採用したそれらの人員を抱えたまま、コロナウイルス流行による、国際線大減便の状況を乗り切るのは難しいでしょう。

グラハン会社での現実

私のグランドスタッフ時代の同僚は、現在も空港で勤務している人がいます。そのうちの一人に(グラハンスタッフ)に話を聞いたところ、彼の会社で勤務している派遣社員は皆解雇されたとのことです…

契約社員や直接雇用のアルバイトにはまだ影響が及んでいないようですが、それも時間の問題でしょう。

現時点では、航空業界で派遣社員、契約社員、アルバイトといった、非正規雇用を選択して就業するのは、極めて危険だと私は考えています。

航空業界への就職・転職には最悪のタイミング

このタイミングで求人を出している会社もありますが、各社ともコロナウイルスがいつ収束するか分からないを見極めることができずにいるかと思います。

航空業界に転職を予定されている方は、目に見えて状況が収束に近づいた段階で再度動き始めるという選択が良いと、私は考えます。

新卒で航空業界に就職を予定されている方の中にも、内定取り消しに合われた方がいらっしゃるかもしれません。そういった事態が起きていないことを、祈るばかりです。。。

空港のブラック企業

このような状況ですので、求人をしている会社も質が良くないといった事態が充分考えられます。

私が以前、成田空港の会社を探して転職活動をしていた際、こんな会社に遭遇しました。

その会社は旅客グランドスタッフを募集しており、私はその求人に応募しました。職歴を書いたweb履歴書を提出し、書類選考に通過後、面接に呼ばれます。

そこで待遇を説明された際、驚愕の出来事が起こります。契約社員の募集でしたが、なんと試用期間中は時給1,000円、社会保険加入もなしとのこと。しかも、試用期間が終わるまでに、成田近くに転居が必要で、必要は自己負担とのことです。

まともな会社であれば、入社日から社会保険適用は当たり前です。試用期間の待遇が著しく低いということもありません。

皆さんもこういった会社には注意してください。グランドスタッフの仕事をどうしてもしたいという人の気持ちに付け込んでいる、極めて悪質な会社だと思います。

・試用期間から社会保険が適用になるか

・試用期間中の待遇は、本採用後と同じか

上記の点は必ず確認してください。社会保険料は企業にとって負担が重いため、労基法を破ってまで、逃れようとしているのでしょう。

まとめ

航空業界にとって、これほど厳しい時はないと言える状況になっています。

こういった状況の中でも、航空業界への就職・転職を目指す皆さんは是非、会社を慎重に見極めて頂きたいです。

この状況が一刻も収束することを、強く祈っています。