LATE SHOWのPAX

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LATE SHOWとは?

国際線のチェックイン受付時間は、おおむねSTD(時刻表上の出発時刻)の1時間前というエアラインが多いです(※大幅なDLYの場合はSTD変更を行い、チェックイン時間も延長する場合もあります)。なお時刻関連の略語につきましては、以下の記事をご参照ください。

今回は用語解説編です。 グランドスタッフが最初の段階で習う用語でもあり、もう少し早い段階でこれらの用語を解説すべきでした。 ※出...

私の担当していたエアラインも、STD1時間前が、チェックインクローズ(カウンタークローズ、カウンターカットとも言います。)でした。この受付時刻を過ぎて、カウンターにSHOW UPすることを、LATE SHOWと呼びます。

LATE SHOWの実例

私がメインで担当していた、某東アジアのLCCは、羽田に1日2便を就航させていました。1便目は真夜中、2便目は早朝(06:30頃、冬スケジュールと夏スケジュールで若干前後)でした。

1便目でも、もちろんLATE SHOWのPAXは発生するのですが、2便目のほうが明らかにLATE SHOWの確立が高かったのです。STDが06:30頃ということは、05:30過ぎにはカウンタークローズとなります。

台北桃園空港のチェックインカウンター

多くのPAXが、前日には空港入りしている様子でしたが、中には始発で空港に到着しようとする強者も。ただでさえギリギリなのに、電車が少しでも遅れたらアウトです。

ある日、カウンタークローズしてから5分程が経過し、カウンターの備品を片付けていると、PAXがカウンターへ。先程チェックインクローズしたフライトに乗る予定だったとのこと。

幸運なことに、そのPAXは既にWEBチェックインを済ませ、チェックインバゲージはありませんでした。カウンター責任者の判断で、搭乗を認めることとなりました。当該PAXには、急いでゲートに向かうよう伝え、無事対応完了です。

LATE SHOWでも受け入れる、受け入れない場合がある

先程の実例では、LATE SHOWにもかかわらず、搭乗を認めています。しかし、認めないケースも多数というか、認めないのが原則です。こうした違いは、なぜ生じるのでしょうか。

受け入れる場合

・カウンタークローズ時刻から、数分しか経過していない。

・WEB チェックインを済ませている

・チェックインバゲージがない

断る場合

・WEBチェックインを済ませていない

・チェックインバゲージがある

・態度が非常に悪い

チェックインバゲージがあっても、カウンター責任者の判断で搭乗させる場合も、数少ないですが存在します。カウンター責任者も人間ですので、一概にダメという判断をいつもする訳ではないのです。

成田空港の使用されていないカウンター

遅れたが乗せろ!という態度の悪いPAXには、慈悲もありません。間に合わなそうだが、ダメ元で頼む場合は、「遅れたのは全て自分の責任だが、どうか搭乗させてもらえないでしょうか。」と低姿勢でお願いしましょう。

LATE SHOWを受け入れる際の手順

受け入れる場合、L/C(ロードコントロール)やチェックインバゲージがある場合は、ソーティング担当(バゲージの仕分け場)の担当に、必ずカウンター責任者から一報を入れます。

今回は旅客グランドスタッフとも深い関わりがある、ロードコントロール(L/C業務)についてです。 ロードコントロール(L/C)とは L/C...

チェックインシステム上でも、カウンターをクローズする場合、フライトクローズという手順を行います。そこで、フライトのステータスを再びオープンにするという手順も必要です。

まとめ

空港には余裕を持って到着することがベストなのは、言うまでもありません。しかし、万が一の場合は、WEBチェックインを済ませており、かつチェックインバゲージがないという条件があれば、ダメ元でカウンターに駆けつけるという選択肢も検討しみる余地はあります。

しかし、特に国際線フライトに搭乗する場合、くれぐれも余裕を持ってお出かけください。

※本文画像ならびにアイキャッチ画像は、無料画像のAC(https://www.photo-ac.com/)からお借りしました。