今回は、プライベート機の中でも最も大型機シリーズを展開している、Boeing社のBBJ(Boeing Business Jets)についての話題です。以下、BBJと表記します。
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BBJ(Boeing Business Jets)とは?
ボーイング社が展開する、ビジネスジェット(プライベート機)シリーズです。
機種はB737、B747、B777、B787があります。B777に関しては、航続距離が最も長い777Xも選択可能です。
ボーイング社のサイトを見ると、ベッドはもちろん、シャワーも設置可能です。バーカウンターも設置でき、お酒好きな私にとっては理想的なシップとなりそうですw
上記の写真のBBJのように、オーナー好みのデザインで塗装が可能です。羽田空港のプライベート機駐機エリアであるN地区では、BBJを何度も見かけました。B737が大半でしたが、中にはB787もあり、最新機種をプライベート機として、自己所有できるという事実に圧倒されました。
私がハンドリングした経験があるのは、B737のみです。しかし、普段定期便の機種を見ると小さいなと感じてしまうのですが、プライベート機という見方だと途端に非常に大きく見えてきてしまいます。
BBJ中古機のお値段は?
一例として、BBJ(B737)の中古機が販売されているサイトを発見しました。中古車販売サイトみたいで、ちょっと面白いです。中古車なら普通の会社員でも購入可能ですが、さすがに「中古機」となると、現実味が全くありませんねw
掲載されている機体は、価格に関しては要問合せですが、一つだけ価格が記載されている機体がありました。2001年式で、価格は$20,500,000。日本円に変換すると、約2,206,876,250円という数字になります。
桁が大きすぎるのですが、22億円あまりですね。もはや100万円単位が端数に見えてきてしまい、次元が違いすぎます。
https://www.controller.com/listings/aircraft/for-sale/190856257/2001-boeing-bbj
Controller(中古機販売サイト) 2001年式BBJ
BBJを使用したチャーター機もあります
購入は難しくても、チャーターという手があります。
以下のRoyal jet社も、BBJを所有しており、チャーター利用が可能です。しかし、料金については運航区間や日数、アテンダントが乗務するか否かでも料金が変わってきますので、問い合わせるしかありません。HNDからTPE、HKGといった近距離でも、料金は数百万円となってしまうのでしょう。
BBJをハンドリングする際の注意点
次は、この機体をハンドリングする際の注意点です。これは大きく分けて2つあります。
1.スロットならびにスポットは少しでも早く確保する
何といっても、これが重要です。BBJは大型機のため、駐機できるスポットが非常に限定されます。B737であっても、GLF(ガルフストリーム4,5)といった機体と比較し、スポット取得の難易度が上がります。
運航スケジュールを早めに決めてもらい、早く航空局にスロットとスポットを申請することしか、この予防策はありません。
どうしても駐機場所が確保できなければ、他の空港にフェリーしてそこで駐機するという技もあります。
上記の記事で、こういったケースの回避方法をお伝えしました。
2.グランドハンドリングサービスを依頼する際に注意が必要
大型機であるため、PAXのバゲージを搬出する際にはベルトローダーの手配が必要となります。
パッセンジャーステップについても、元々機体に内蔵されているものがあり、それで乗降は可能です。しかしパッセンジャーステップ車を手配すると、雨に濡れる心配は無くなります。
トーイング、プッシュバックについても、グラハンを依頼する会社が当該機(B737等)のトーバー、トーヘッド(トーイング、プッシュバックといった航空機を移動させる作業をする際、トーイングカーに航空機を接続するための棒やその付属パーツです。)を所持しており、対応可能かを確認するという作業も必要です。
まとめ
プライベート・チャーター機(ビジネスジェット)として、最も大型で魅力のあるBBJシリーズについて、お伝えしました。混雑空港ではスロットやスポット、特に駐機に関しては制約を受けやすく、ハンドリングにも注意を要する項目があります。
悪く言えば小回りが利きませんが、大きいが故の居住性の高さと快適さで、多くのユーザを惹きつけて止まないのでしょう。
Boeing社のサイトには、「A home away from home」というキャッチコピーで宣伝されていますが、文字通り空飛ぶ第二の自宅と言える素晴らしい機材だと、私は思います。