エアラインが実施する、運航再開に向けた作業

現在、世界中の航空会社で多くの航空機が駐機状態にあります。しかし、エアライン各社は運航再開に向け、抜かりなく整備や点検を実施しています。

コンテンツ

ハワイアン航空やJALでの定期点検の例

ハワイアン航空では、駐機中の航空機全てに対して、24時間での整備や点検を実施しているとのこと。しかも、整備や点検だけではなく、キャビン内の換気や清掃についても、定期的に行っているそうです。

ハワイアン航空は、ハワイを拠点とする唯一の大手航空会社として、90年以上にわたりハワイのコミュニティにサービスを提供してまいりました。その旅客機が空を飛ぶことなく駐機されたままの状態であることが、今回の危機の甚大さをはっきりと物語っています。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛・需要減退を受けて、現在多くの公共交通機関で運休や運行(運航)本数の削減といった対応を行なっている。JAL(日本航空)も例外ではなく、5月の国内線は70%程度の減便、国際線については90%を超える減便を実施している。

JALについても定期的な整備や点検を実施し、長期駐機によるカビやニオイを防止するための作業を実施しているとのことです。

現在、国際線はもちろん、国内線でも大量欠航状態が続いています。運用に入っていない航空機の方が多いと思いますが、長期間駐機している航空機でも、しっかり整備と点検を受けていれば、安心ですね。

上記記事のハワイアン航空整備士さんが、「今はしっかりと休んでもらって、復帰する日がすぐに来ることを願っています。」とコメントされていますが、航空機に対する愛情が感じられます。他のエアラインの整備士さんも、同じような心境だと思います。

羽田に駐機されている航空機も、きちんと整備や点検を受けているので、安心です。私も、航空機は飛んでいる姿が一番好きです。一刻も早く、多くの航空機が見られる日が来ることを願っています。

駐機中の燃料はそのまま

当ブログでも、羽田空港に駐機中の航空機の写真を、数回に渡ってお送りしています。そこで疑問に思っていたのは、機体の燃料はどうなっているのかということです。

つまり、燃料タンクは空なのか、そうでないのかという点です。これについて調べてみると、現在駐機中の航空機は、燃料をフルに入れた状態とのことです。

理由は、駐機中に強風にあおられて機体が動くのを防止すると共に、エンジンや電子機器を試運転するためとのこと。考えてみれば、点検毎に機体に燃料を入れるのは、非効率的ですね。

Aircraft can’t simply be dusted back into action. They need plenty of work and attention while in storage
The corona crisis is having a relentless impact worldwide, forcing airlines to keep aircraft on the ground. As a result, Schiphol is packed. Not with passengers...

しかし、燃料が入っている状態でも、風の強さによっては、平気で動いてしまうことも。私がプライベート・チャーター機ハンドリング会社に勤務していた際、台風シーズンの9月に、駐機中の機体が風にあおられてしまい、多数損傷というケースがあったと聞きました。

私自身も台風の晩に、駐機中の航空機が動かないか監視する、見張り番を命じられたことがありますw

プライベート・チャーター機ハンドラーは航空機版のコンシェルジュと言っても良く、運航に関わることなら何でもこなします。 こんなことまでや...

よろしければ、上記リンクの記事をお読みください。

当時見張り番のために、社用車に乗って機体を見ていたのですが、その車が風ですごく揺れたのを、今でもよく覚えています。なかなか迫力のある任務でしたw

まとめ

日本では多くの経済活動が再開され、日常が戻ってきています。しかし、航空業界への春の訪れには、まだ時間がかかりそうです。私は待ちきれず、来年1月の釜山行のチケットを購入しました。

コロナ前は、海外旅行に行けるなんて当たり前でした。しかし、今はその当たり前が大きく崩壊していますね。2020年はとんでもない年になってしまったと思いつつ、後半は航空業界にとっても、良い出来事がどんどん増えて欲しいと思います。

航空旅客輸送需要が、元の水準に戻るまで数年はかかるとの予測もあり、なんとも悲観的になりがちですが、航空ファンとして、早く自由に航空機に搭乗できる日を心待ちにしています。