前回は、グランドスタッフの雇用体系、主に派遣就業についてお伝えしました。
今回はグランドスタッフ業務について、どのようなことをしているのかをお伝えします。
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グランドスタッフの業務
- 出発(カウンターでのチェックイン業務、ゲート業務)
- 到着(到着ホールでのイレギュラー対応)
以上の2つの業務に大きく分けることができます。
今回は出発業務(カウンター)について、業務の様子を見てみましょう。
出発業務
空港に行けば、沢山のチェックインカウンターがあります。そこでは多くのグランドスタッフがチェックイン業務を行っています。
私が経験したのは、国際線でのチェックイン業務です。
チェックイン業務では、具体的に何が行われているのか、見ていきます。
チェックインカウンター
国際線でのチェックイン業務は、おおむね出発事項の3時間前から始まります。
時間になると、カウンターをオープンし、チェックイン業務を開始します。
本人確認
国際線のチェックイン業務の場合、まずはパスポートをお預かりし、本人確認をします。
マスクやサングラス😎をされている方には、外して頂き、しっかりと同一人物であるかを確認します。
ドキュメントチェック
またこのとき、パスポートの有効期限を確認し、十分な残存期間があるかどうか確認します。
※渡航先の国によって、必要なパスポートの残存日数が違います。例えば、ベトナムに渡航するには、有効期限が6か月以上残っているパスポートが必要となります。
国によっては、ビザの取得が必要となります。(例、ロシア)パスポートを含め、必要なトラベルドキュメントをお客さまが所持しているかを確認します。
シートアサイン
チェックインでは、同時に席を決めたりもします(シートアサイン)。事前にWebチェックインをされているお客さまは大丈夫なのですが、席が決まっていない方には、窓側、通路側といった希望をお聞きし(選択可能であれば)、席をアサインします。
私が担当していたアジアの某LCCキャリアでは、前方の席や、非常口付近の座席(exitシート)は有料でした。他のLCCでもそれらの席は有料で販売されています。
非常口付近の座席に座るためには、英語またはそのエアラインが属する国の言語が理解できることが求められます。これは、非常事態が発生した際、CAの指示に従って、他の乗客の脱出を手伝う必要があるからです。また、そこに座ることができる乗客の年齢も、それぞれのエアラインによって、決められています(15歳、18歳など)。
事前に説明を読まずに、こういった席を購入されるお客さまもおり、カウンターでしっかり確認せずに、出発直前になり、非常口付近の座席にお子様が座られているという事態が、クルーからの指摘で発覚したこともあります。
荷物のお預かり
荷物(バゲージ)をチェックインすることも、チャックインカウンターで行わる重要な業務です。お預かりできる荷物の個数や、重量にも制限があります。各エアラインの規定に収まっているかの確認を行います。
次に、リチウムイオンバッテリー等の危険物が入っていないかどうかも、お客さまに確認します。チェックインバゲージに危険物が入っていると、ゲートで再度お客さまを呼び出し、お客さま立会いのもと、検査する必要が生じてしまいます(開披検査といいます)。
チェックイン終了
これまでの作業が終了したら、ゲート番号と搭乗開始時刻をお伝えし、お客さまをリリースします。
まとめ
以上ご説明しましたように、チェックインカウンターは、本人確認、危険物確認といった、航空保安上の要の一つになります。
確認すべきことは多数あり、確認を怠れば便の遅れ(ディレイ、DLY )につながってしまいます。
次回は、ゲート業務について見ていきます。