コロナ渦現在、グランドスタッフ希望の方ができることは?

現在、国内線においては順次運航再開の動きが見られますが、国際線にとっては非常に厳しい時世となっています。

Flightradar24で特に成田を見ていると、外資系エアラインの発着がある程度見られます。しかし、これはベリー輸送(旅客機機体の貨物室に貨物を搭載し、輸送する)である場合がまだ多数なようです。国際線旅客便の復活までは、まだまだ時間を要しそうです。

このような情勢の中、グランドスタッフとして就職・転職を希望される方には、どのような方法があるのでしょうか。

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コロナ渦における、グランドスタッフ希望の方が取れる方法

indeed等の求人検索ツールで「グランドスタッフ」として検索しても、実際に出てくる求人は数少ない状況です。旅客のグランドスタッフ求人を探そうとして、「グランドスタッフ」と検索しても、その大半が「グランドハンドリングスタッフ」の求人です。

私が以前勤務していた会社のサイトで、求人要項を確認したところ、新卒募集について応募は可能となっていましたが、採用人数は未定(コロナウイルスの影響により)とのこと。

当たり前ではありますが、グランドスタッフ志望の方にとって、今年ほど辛い年はないでしょう。

こうした状況で、何かできる方法はあるのでしょうか。私が考えてみた、2つの方法をお伝えします。

1.グランドハンドリングスタッフに就職・転職し、将来グランドスタッフの採用を狙うorエアラインのREPを狙う

まずは現在、募集が出ているグランドハンドリング会社で、グラハンスタッフとして就職または転職する方法です。グラハンスタッフの仕事は、手荷物や貨物の搭降載、航空機のトーイング、プッシュバック、PBB(ボーディングブリッジ)の操作等、多岐にわたります。

航空機の下回り作業を担当することで、地上作業の経験を積むことができます。

グラハンスタッフとして、数年間経験を積み、グランドスタッフとしての採用が出るのを待つか、エアライン本体のREP採用を狙ってみる方法です。

REPについては、以下の過去記事をご覧ください。

既にグランドスタッフとして勤務されている方、勤務されていた方には馴染み深い用語のREP。REPはどのような職種なのでしょうか。 REPとは...

エアラインREPの採用への応募は、旅客業務の経験もしくはグランドハンドリング業務経験を要件としている場合が多いです。グラハンスタッフからエアライン本体のREPを狙うという道もあります。

2.一旦無関係な仕事に就き、グランドスタッフの採用を狙う

一旦は空港とは無関係な仕事に就業し、グランドスタッフ採用が出るその時まで待つという方法です。英語等、語学が得意な方であれば、それを活かせる仕事に就き、業務の中で使ってスキルを磨きつつ、空港へ就職・転職する時を待つという方法が考えられます。

この方法のデメリットは、空港でのキャリアを積めないことです。しかし、語学力や接客力がベースとなる業務に従事していれば、グランドスタッフ採用を狙う場合にプラスになります。語学力や接客力が必要とされる業種と言うと、観光業・ホテル業であることが多いかと思われますが、現在これらの業種も非常に厳しい情勢に置かれています。

事務系の業務で語学を多用する仕事、または国内産業で日本人のお客さまを相手にする仕事に従事するといった方法が考えられます。

2021年8月のオリンピックが希望?

いずれの方法を取るにしても、延期となった東京オリンピック(2021年8月)が一つの大きなチャンスとなるかと思います。オリンピックに向け、日本に入国できるよう、国家間での調整が行われるはずです。

IOC(国際オリンピック委員会)も、無観客での開催は望んでいないとのこと。無観客では、大幅な赤字となるというのが真相でしょうが、ともかく国際的な人の流動が発生するのは、明白です。オリンピックによる国際線特需の発生が見込まれ、航空業界にとっては稼ぎ時となるでしょう。

多数の国際線フライトの運航が必須となるのは間違いなく、それに伴って必然的にハンドリング業務も増加するはずです。

国際的な人の動きが激減している現在の状況が、オリンピックによって、半ば強制的にコロナ前の状況に戻されるのではと考えられます。オリンピックであれだけの人数を受け入れ、国内での感染増加にも繋がらなかった。だから、今後も海外からの入国を引き続き受入れよう、という展開が最も理想ですね。

まとめ

来年のオリンピック(2021年)に向け、現在は採用を凍結している会社も、動き始めることが推定されます。現在は国際情勢をしっかりチェックし、どの国との往来が再開されるかといった情報をアップデートしていく。それと連動して、indeed等の求人媒体で各社の出方を伺い、航空業界のニュースについても、各種ニュースサイト等で把握して、チャンスを待つのが、今できる方法だと、私は考えます。

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※アイキャッチ画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。