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LL業務とは?
LL業務は到着のBC(バゲージクレーム)で待機し、PAXのバゲージについてのクレームを受けたり、DLY対応をする役割があります。
詳しくは、過去記事でご紹介しています。
ある日のLL業務で
その日私は、東南アジア某国のキャリアのLL業務を担当していましたが、事前の未着情報もなく、無事終わるのかなという予感をもって、バゲージを返却するターンテーブルの側に立っていました。
ターンテーブル上にあるバゲージの数が減っていくに伴い、PAXの数も一人、また一人と減っていきます。ついに残り一人のPAXとなりましたが、私はなぜそのPAXがまだ残っているのか、一瞬分かりませんでした。
スーツケースも手元に届いており、全てのバゲージが揃っているかのように思えたからです。程なくして、そのPAXからついに私にコンタクトがあり、届かないものについて問い合わせがありました。
果たして未着となったものとは…
未着となったもの
それはなんと、「ビニール傘」でした。飛行機の中に、傘を機内持ち込みすることはできますが、フライト中は絶対に使う機会はありませんから、預けてしまうPAXも多いです。
ちなみに、バックパックやビニール傘といったもの(BHS(バゲージハンドリングシステム)で搬送する際、重心が安定しないもの)は、以下の「通い箱」と呼ばれるものに入れて、カウンターから流します。傘の場合は、テープで通い箱に固定します。
当該のPAXは諦める様子はなく、捜索して自宅に送ってくれないかとのこと。
結局、通常の手順通り未着に関する書類の記入をしてもらい、翌日の便で、私の勤務空港にフォワード(送ること)してもらうことに。ビニール傘は数百円程度のものですし、諦めて帰宅すれば、書類を記入する手間も省けたと思います。
PAXにとっても、グランドスタッフにとっても、このような手間をかけるのは不幸だと思ってしまいました。しかし、物に対する価値観は人それぞれですので、責めることはできませんね。
まとめ
例えば電車にビニール傘を忘れたら、諦める方が大半だと思います。捜索する手間と時間を考えたら、その方が合理的ですからね。
LL業務は、航空会社の落ち度(バゲージの搭載忘れ)やメンテナンスによるDLYに起因する事象の対応が必要で、お怒りのPAXも多く、大変な業務です。
※アイキャッチ画像ならびに本文画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。