SUBLO(Subject to Load)

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SUBLO(サブロー)

SUBLOとは、Subject to Loadの略です。直訳すれば、搭載する物。しかし、実態はれっきとした「人」です。これはどういう意味なのでしょうか。

SUBLO(サブローと発音されます)は、航空会社のスタッフが航空便に搭乗すること(予約なし)です。前回の記事で、DB(Denied Boarding)についてご説明しましたが、DBとも関係あるトピックです。

航空会社では、航空機の座席数を上回るブッキング(予約)を受け入れています。これは、毎便必ずNO SHOW(チケットを購入しているにも関わらず、空港に来ない)PAXがいるからです。

例えばあるフライトでの座席数は180だったとして、これを上回る予約を一旦受け付けます。当日空港にSHOW UPした(来た)PAXが、178だとすると、2席空席が生まれます。こうした空席が発生した場合のみ、搭乗できるのがSUBLOです。

某LCCでのSUBLO

SUBLOは、無料と有料の場合が存在します。各航空会社によって、福利厚生で年何回まで無料といったルールが定められています。私が担当していた某LCCでは、日本円で6,000円ほどとなっていたようです。

SUBLOとして搭乗するPAXは、私が担当していたLCCでは、チェックインシステムにパスポートをスワイプすると、一般のPAXとは違うステータスを表すアイコンが表示されることになっていました。

当該SUBLOのPAXがカウンターにSHOW UPした際、航空会社のIDを確認し、カウンタークローズ直前の時間に再度お戻り下さいと案内し、カウンター責任者にコンタクトするという手順でした。その際、預け荷物があるか確認することも必要です。

その後、カウンターに戻った際に空席があれば、そこでようやくチェックインができるという訳です。当該便のチェックインが行われている間、本人にとっては少しハラハラする瞬間だと思います。SUBLOで搭乗する方は、もちろん繁忙期は避けますので、ほとんどの場合は問題なく搭乗できてきました。

まとめ

無料やそれに近い低価格で搭乗できる、魅力的な福利厚生であるSUBLO。しかし予約ができず、空席がなければ搭乗できないという制限があり、搭乗できなければ予定が狂ってしまうことが、大変な点ですね。

私はグランドハンドリング会社でグランドスタッフをしていたため、こうした制度の恩恵に預かることはできませんでした。グランドスタッフとして就職先、転職先を選ぶ際は、こうした福利厚生で選ぶのもポイントですね。