機体デモフライトのハンドリング

今回は、機体のデモフライトの話題ですが、その前に今回のアイキャッチ画像についてのご説明と余談から。

余談(GLEX)について

画像は、ボンバルディアグローバルエクスプレス(GLEX)という機体です。

ボンバルディアグローバルエクスプレス(GLEX)

※アイキャッチとしても使用しているこの画像は、無料写真素材写真ACさんhttps://www.photo-ac.com/からお借りしました。なお、この画像は本文とは関係ありません。

余談ですが、上記写真のグローバルエクスプレス(GLEX)はプライべ―ト機として、人気が高い機種です。航続距離は11,038 kmです。10,000kmというと、東京からマルセイユ、シチリア島あたりまで行けます。

この機体を所有されているオーナさんは、私がプライベート機のハンドリングに携わっている際にも多かったです。駐機スポットで、同業他社がハンドリングする機体も、この機種を多く見かけました。

機体はやや大きめで、駐機できるスポットは限られますが、機内の居住性は非常に良さげです。私も機内にお邪魔したことがあるのですが、中に快適なソファーやベッドを備えつけているオーナーさんもおり、飛ぶオフィスやホテルと言っても差し支えありません。

デモフライトとは?

それでは、本題です。デモフライトとはデモンストレーションフライトの略で、航空機メーカーが新機種を宣伝するためのお披露目フライトです。メディアの方々もランプ内に招待し、撮影会が行われたり、試乗をしたりします。

私がハンドリングしたデモフライト

とある機体メーカーが新機種宣伝のため、羽田に飛行を予定しているという連絡が入りました。発航地はヨーロッパのとある都市の空港で、そこから羽田に飛来し、更に成田へ移動する。そこから東南アジアの別の都市に飛行し、そこで更にデモフライトを実施するというプランでした。

いつも通りスロットやスポットを取得し、グラハン会社にマーシャリング、LAVといったグランドハンドリングサービスを手配します。CIQ手配についてもいつも通り、運航計画書を送付します。

そして、羽田から成田に飛行する際には、BJターミナルを使用するとのこと。国内区間のみの運航で、BJターミナルを使用できるとは、是非体験してみたいです。羽田~成田は通常15分から20分程ですが、このときは1時間程かけてゆっくり飛行したという記憶があります(機内では食事も出されたそうです)。

成田担当のグラハン会社に、このフライト時間(1時間)を伝えたところ、「何かの間違いではないですか?」と言われてしまいました。しかし、デモフライトでお客さんにゆっくりフライトを楽しんでもらうという目的があるので、その趣旨を説明し、納得頂きました。

今回は、プライベート・チャーター機専用のターミナルについての話題です。 ちなみにこれまでの記事では、定期便のPAXも使用する一般の旅客...

BJターミナルについては、上記の記事をご参照ください。

この機体は外国籍航空機でしたので、国内区間運航には航空法第127条に基づく申請が必要になります。

今回は、航空法第127条についての話題です。 航空法第127条とは? 航空法第127条 (外国航空機の国内使用) 外国の国籍を有す...

ほとんどの部分は通常のフライトと変わらないのですが、一つ大きな違いは、メディアの方々の存在です。当然ですがメディアの方々は、ランプパスを所持していません。そこで、ビジターパスという臨時パスを空港の保安防災課という部署に申請し、取得します。

撮影会はスポットで行いますので、安全確保もハンドラーの責務となります。撮影時に周囲のスポットへの航空機の出入りといった動静を見て、危険のないようにしなければなりません。プライベート・チャーター機ハンドラーは、航空コンシェルジュのような役割があり、本当に担当業務が多岐にわたります。こういうことまでやるのかと、私もこのとき驚きました。

まとめ

デモフライトは、担当するハンドラーにとっても、わくわくする機会です。新機種は言うまでもなく、ピカピカですし、到着の瞬間を私も心待ちにしていました。

ハンドリングも楽しかったですが、一つ寂しく思ったことがあります。エアバスやボーイングといったエアラインで使用される機種だと、自分が乗れるチャンスは十分にあります。しかし、プライベート・チャーター機として使用される機種だと、自分がその機種を購入するか、チャーターするかしかチャンスがありません。

良い機体だなと思っても、自分は搭乗する機会がないという点だけがちょっと悲しかったです。しかし、私個人としてはとてもハンドリングを楽しめたという記憶があります。