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ライプ内への駐機
通常、多くの空港ではランプ内に航空機が駐機しています。ランプとは、航空機の駐車場とも言うべき場所で、燃料補給や荷物・貨物の搭載や降載といった、航空機地上支援業務が行われる場所でもあります。
ちなみに航空機がその日の運用を終了し、翌日に運用を開始するまでに、駐機することをナイトステイといいます。
羽田空港ではコロナ渦以前、公道から見える900番台スポットに早朝、CX(キャセイ航空)、BR(エバー航空)等の航空機が駐機しており、私も空港の出勤時にはこうした航空機を眺めるのを、楽しみにしていました。
※羽田空港でナイトステイに使用されていたのは、主に黄色部分。上記スポットチャートは、国交省が提供するAIS JAPAN→https://aisjapan.mlit.go.jp/Login.doよりお借りしました。
コロナ可ランプ内駐機と台風リスク
依然として世界的にはコロナ渦にある現在、普段にも増して、多数の航空機がランプ内に所狭しと駐機されています。
当ブログでも、緊急事態宣言下から解除後まで、数回に渡り羽田の駐機状況を取材しました。
台風シーズンの現在、ぎっしりと駐機された航空機は、すぐに動ける状況になく(トーイングをして機体を動かさないと、すぐに飛べない位置に駐機している機体もあるようです)、台風接近時には、早めの対策が求められそうです。
BR(エバー航空)では、自社機を格納庫に入れたり、他の空港に飛ばすなどの対策をするようです。
素人目にも、多数駐機された機体は、万が一にも強風で煽られてしまい、接触することがあれば、ダメージが大きいのではと思っていました。羽田空港にはもちろん格納庫がありますが、収納できる機体は、全体から見ればごく僅かです。現実的なのは、上記記事にも書かれている、燃料補給やギアに重しをつけるといったものでしょうか。
私もプライベート・チャーター機ハンドリングをしていたとき、台風接近の際は、機体にチョークを二重にかませるといった対策をしました。台風が迫る中、風や雨脚が強くなる中、駐機スポットで作業したことを、今でもよく覚えています。
当時の上司から、「お預かりしている機体の安全を確保するのも、ハンドラー(航空機運航支援従事者)の責務だ。」という言葉を聞き、台風等の気象条件にも充分注意を払いながら、機体を守ることも重要なのだと認識しました。
まとめ
航空需要減で、多くの機体がランプ駐機している現在、台風等の自然災害による、機体へのダメージがないことを願います。ハンドリングに携わる皆さん、どうかご安全に。
※アイキャッチ画像ならびに本文画像は、無料画像Pixabay(https://pixabay.com/ja/)からお借りしました。