ハンドリングでヒヤヒヤした出来事 プライベート機 到着編

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ハンドリング時にヒヤヒヤした出来事(ヒヤリハット)

ハンドリング時にヒヤヒヤした出来事というトピックで、過去記事で2回ほど、私の経験した事象をお伝えしました。

航空機ハンドリングでのヒヤヒヤした出来事 航空機のハンドリングをしていると、ヒヤヒヤするような出来事(ヒヤリ・ハット)に遭遇することがあり...
航空機のハンドリングのヒヤリ・ハット出発編 今回も航空機ハンドリングで遭遇する、ヒヤヒヤした出来事(ヒヤリ・ハット)です。前回は到着編をお...

さて、今回はプライベート機の到着ハンドリングでの出来事です。

プライベート機到着ハンドリング時のヒヤリハット

地方空港出張

私が勤務していたプライベート・チャーター機ハンドリング会社は、羽田・成田中心にハンドリングしており、事務所もそれらの空港にしかありません。

しかし、地方空港(仙台、大分、北九州等)でも、リクエストがあれば出張し、ハンドリングしていました。もちろん、現地までの交通費は請求します。現地空港のグランドハンドリング会社のスタッフに指示し、作業を行います。

プライベート・チャーター機のハンドラーとして勤務することのメリットに、地方空港でのハンドリングも経験できることが挙げられます。 私が以...

上記過去記事でもご紹介しましたが、とてもアウェイです。何しろ、事前準備で電話・メールでお話する機会はあるものの、初めてお会いする方々と一緒に動くことが多いからです。

出張当日

その日の出張は、九州南部の某地方空港でした。国際線は韓国便が1日1便というだけの、小さな空港です。フライトは香港から福岡空港でしたが、福岡空港は駐機制限があるため、PAXが乗り降りするためだけに離着陸することとなっていました。

福岡空港から、九州南部の某空港まで機体を駐機のためにフェリー(回送)し、PAXが出発時、もう一度福岡までフェリーすることに決まっていました。

フェリーフライトとは? フェリーフライトとは、回送(回航)便のことです。機体の移動や輸送を目的として、行われます。PAX(旅客)が搭乗する...

現地のハンドリング会社の担当者と打合せをするものの、予想外に長引いてしまいました。国際線の動線を通り、ランプ内(駐機場)まで急ぎます。

しかし、既に機体はブロックイン(駐機場に停止すること)していました。エンジン停止を確認後、大急ぎでシップサイド(機側)に向かいました。

航空機が到着する際は、グランドスタッフがシップサイドに行き、CREWと打合せをし、PAXがいる際は降機OKのサインを出す必要があります。しかし、その際は間に合いませんでした…

フェリー便だったので問題なし

しかし、その便はフェリー便だったことも幸いし、搭乗していたのはCREWのみでした。慌てて現場に到着した私に対し、キャプテンが、「フェリーフライトだし、そんなに急がなくても。」と言ってくれ、大事無く終わりました。

フェリー便はPAXもいないですし、気楽ですね。しかし、私にとっては初めての地方空港だったため、とても緊張していました。

しかし、PAX搭乗便で同じようなことがあればまずいですし(PAXがスムーズに降機できない)、充分に気を付けようと肝に銘じました。

まとめ

しかし、その後CREWは食事がまだだといって、のんびり食事を始めてなかなか降機せず、到着時にCIQ(税関・入管・検疫)さんをお待たせすることとなってしまいました。

地方空港では、CIQさんの対応時間が日中帯のみに限定されていることが多く、この対応時間を超えることは基本的にNGです。様々な点で、反省点が多かった初出張でした。なにしろ、慣れない場所でのハンドリングは特に、細心の注意を払うことが必要ですね。

※アイキャッチ画像ならびに本文画像は、無料画像提供サイト、「写真AC」よりお借りしました。https://www.photo-ac.com/